日本の医療業界について知っておくべき5つのこと
日本市場に参入する製薬、ヘルスケア、医療機器企業は、この業界が独自の機会と課題に満ちていることにすぐに気づくでしょう。
日本およびアジア太平洋地域で60年以上にわたるヘルスケア分野のリクルート経験を活かし、この業界について知っておくべき5つのことを解き明かします:
1.日本は世界第3位の医薬品市場、世界第2位の医療技術市場を有している
米国、中国に次いで、日本は世界最大かつ最も進んだ医薬品市場を有しています。 世界の医薬品市場の約7%を占め、高齢化、研究開発投資の拡大、国民皆保険など様々な要因で成長を遂げています。
ジェトロによると、バイオ医薬品は、今後、多くのバイオシミラーが市場に登場することが予想され、国内市場を牽引することが期待されています。 これは、バイオシミラーを日本市場に投入する海外企業の増加や、日本での医薬品の臨床開発・販売体制の整備が進んでいることと重なります。
2.国民皆保険は安定した産業部門を生み出す
日本の医療制度は、国民や住民に包括的な医療を提供する「ゴールドスタンダード」であると広く認識されています。 この制度の財源は、政府からの補助金と強制的な健康保険料の支払いの組み合わせで賄われています。
高齢化や医療技術の進歩に伴い、医療費の増加が予測される国です。 このようなニーズの高まりと安定した産業環境から、日本は進出を目指す国際企業にとって魅力的な市場となっています。
3.日本でも盛り上がりを見せるRWE(リアルワールドエビデンス
日本で活動する製薬会社やヘルスケア企業は、Real World Evidence(RWE)を通じて、自社の医薬品が実際の現場でどのように機能しているかを把握することを求めています。 RWEから収集されるデータやインサイトは、電子カルテ、患者調査、臨床試験のインサイト、観察研究などのソースを含むことができます。
世界のRWEソリューション市場は、2028年までに651億ドルに達すると予想されています。 日本の大手企業は、RWEソリューションの成長市場に対応するため、技術投資やパートナーシップを結んでいます。 詳しくはこちらをご覧ください。
4.厳しい採用状況
日本は世界で最も競争の激しい労働市場の一つである。 この大きな需給問題は、「終身雇用」文化、低い失業率、限られた英語力、日本のレガシー企業への嗜好など、さまざまな要因に起因していることが分かっています。
日本で採用活動を行おうとするヘルスケア企業は、候補者主導の市場課題に適応する必要があります。 ただ求人広告をアップロードするだけでは、積極的に仕事を探している求職者や転職に前向きな求職者はごく限られた人しかいません。
5.強力な規制と価格設定システム
日本では、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が医薬品の承認と市販後調査を監督する機関です。 堅牢で厳格な承認プロセスには定評があります。 近年、日本の高齢化社会に対応するため、承認プロセスを加速させ、日本市場に新しい企業を誘致する圧力が高まっています。 日本の指導者たちは、医療費の高騰を抑えるために医療イノベーションを推進する必要性を認識しています。
また、日本政府は医療費の抑制を図るため、厳しい薬価統制を行っています。 薬価は2年ごとに見直され、日本で発売される新しい医薬品はすべて薬価の見直しの対象となります。
市場に関する詳しい情報や、優れた人材プールへのアクセスについては、モランダのディスカバリーセッションを予約してください。 アウトサイダーがインサイダーになるお手伝いをします。
2Lifeサイエンスレポート
ジェトロ
2021年3月