彼が断ることのできなかったオファー

43歳のプロダクトマネジャーは、同時に3つのオファーを受け、彼の人生の中で最大の決断を迫られていました。

この経験豊富な幹部は、多大な時間を費やして自分が興味を持つ2社の業務について調べ、厳しい面接プロセスを耐え抜きました。最初のオファーは業界上位5社のグローバル企業からであり、2つ目の話は欧州の小さい非公開企業からでした。その後、土壇場になって、現在勤務している会社がカウンターオファーを提示してきたのです。

最初にオファーを受けた大手企業は、非常に魅力的な供給ルートを持っていましたし、優秀な人材が中途採用の形でこの会社に入社しようと殺到していました。10年以内に、現在上位5社のこのグローバル企業が日本市場で上位3社に食い込んで来るであろうことを誰も疑う者はいませんでした。しかし、その会社が提示したのは、彼の現在の給与より低いものでした。

小さい方の会社は、問題の多い流通ルートを持っていたものの、現在の彼の年俸より200万円高い金額を提示してきました。確かに金額的には魅力的でしたが、実はこの企業は、企業買収のターゲットになっていました。

そこで、彼は、現在の会社からのオファーを検討することにしました。会社は、貧弱な供給ルートと米国で継続中の訴訟等の内在的な問題を多く抱えており、それが日本での低いモラルに拍車をかけていました。昇給と昇格の提示は大変魅力的でしたが、書面で約束されたものではなく、退社について告げられて初めて、会社は彼の才能を評価したようなのです。会社の現在の戦略は、才能ある人材を引き留めるために業界より5~10%多く支払うというものでした。

彼は決断を迫られていました。

給与を取るか、供給ルートか?やはり会社を替わるのか? オファーに対する交渉や分析は、とかくややこしく、又精神的な負担の重い作業です。

彼には、検討しなければならない点が数多くありました。

1. 会社の供給ルートおよび成長: これらの観点から判断した場合、この会社はどこに位置づけられているでしょうか?この会社の世界での順位と日本での順位はどうでしょう?これは、日本での機会を判断する上で役に立つ情報です。もし、会社が現在日本では10位だが世界では2番目にランクされている場合、これはこの会社の強力なグローバル資源を背景にして、世界で2番目に大きい製薬市場での素晴らしい機会を示唆している可能性があります。

2. 給与: どうやって現在のポジションと比較したらいいのでしょうか?12ヵ月後に、自分の手元に実際に入ってくる金額はいくらでしょう?残業も考慮に入れておきましょう。

3. 縦横のつながり:多くを学び取ることができる人と一緒に仕事をすることになるでしょうか?その人は、信頼のおける相談相手になり得るでしょうか?

4. キャリアの発展: 3~5年後にあなたはどこにいるでしょうか?新たなスキルを学ぶ、課題に挑戦する、人を管理する等の機会があるでしょうか?

5. 成果: 自信を持ちましょう。新しい会社で、何を達成することができるでしょうか?3~5年間であなたが達成することができるのは何でしょう?

前述のプロダクトマネジャーは、3つのオファーを分析し、結局収入は少ないけれども機会の多いグローバル企業を選びました。

彼は、43歳にして、大ヒット商品に取り組む機会がある有力なマーケティング会社に転職するのは今しかないと感じたのです。それに成長企業で経験を積めば、将来、小企業での高い給与も約束されたも同然です。

彼は、現在の会社からのカウンターオファーを直ぐに却下しました。「少なすぎる、遅すぎる」と考えたのです。それに 「なぜ退社しようとしている今になって、昇進の話が出てくるのか?」

と会社に対して疑問を感じたからです。

この意思決定プロセスを助ける一つの方法は、あなたの人生を3~5年後まで先送りして考える方法です。何をしていたいですか?あなたの雇用水準はどこですか? どのような仕事の環境を望みますか?

成長と機会は比例します。 急成長している会社には、より多くの機会や早い昇進の機会があります。このような会社では、常に新たなポストが作られてゆきます。成長していない会社の従業員は、年長の人が退社するか退職するのを待たなければ昇進できません。このような場合、ひとつの職位の争奪戦が繰り広げられます。

変化し、成長している会社は、他社から優秀な人材を引き付け、最も魅力的な仕事の機会を与えてくれます。成長企業の文化は活気にみなぎったものです。新たな企業や商品の買収により、新しい企業文化がもたらされ、それは成長企業の「流動的な状況」という性質に加えられるのです。以下は、あなたの考えをはっきりさせるのに役立つ4つの質問です。

1.その会社は成長していますか?

2.そこには新たなポストがありますか?

3.その会社は、新たな人材の採用や事業の買収によって変化していますか?

4.会社の流通ルートはしっかりしているでしょうか?… Read More

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立ち向かう人が成功する —では、あなたはいったい何を恐れているのでしょう?

いわれのない「恐れ」に負けて、条件の良いキャリアチャンスを逃してしまうことがあります。その不安のいくつかは、自己分析や反省によって、確かに根拠のあるものだと実証されることもありますが、ほとんどの場合、「恐れ」は、偽りの事実を真実だと思い込ませる偽証に過ぎないのです。

トヨタ、キャノン、ソニーはそれぞれ今では世界で最も賞賛されている企業のひとつですが、元はリスクを顧みない夢想家達によって築かれた会社です。つまり、このような偉大な日本企業も、かつては新興企業であり、未知の領域に勇敢にも第一歩を踏み出した新参者であったわけです。しかしながら、リスクを嫌う保守的な社会において、このような企業はまれであるといえるでしょう。前述の失敗に対する「恐れ」は、日本企業と多国籍企業のマネジャー30名以上を対象とした調査でも如実に現われました。私は、「米国と比較して、なぜ日本にはベンチャー資本企業が少ないのか?」という質問を投げかけました。以下は、その質問に対するいくつかの回答例です。

 製薬業界は、日本の産業界の中でも最も古い業界のひとつであり、とても保守的です。ですから、新しいアイデアを迅速に受け入れることに積極的ではありません。何か非常に新しいことを経営陣に提案すると、まず最初の反応は、それに対して前向きに検討しようというものではなく、大抵の場合、米国や欧州での評判について質問してきます。もし「米国でも、まだ評価ははっきりと定まっていません」などと答えたら、日本のマネジャーは十中八九「誰かがもう少しはっきりさせるまで待とうじゃないか」と答えるものです。

 日本のビジネスマンは、以前と比べるとかなり流動的になってきています。しかし、それに対して日本の経済界は、さほどベンチャー企業に信用を置いていません。

  新規事業が失敗した場合、日本の社会で再出発を計ることはほとんど不可能といえます。

 日本のベンチャー資本家は、冒険を嫌い、新薬開発の成功がほぼ確定して初めてベンチャー企業に融資をする傾向があります。

 米国と比較して日本は、資金調達という概念が遅れており、日本人は一般的にリスクを冒すのを嫌がります。

 日本の消費者はブランド嗜好が非常に強いため、商品を選ぶ際、まずはブランドを重視します。有名なブランド商品を製造しているのは大企業だから安心というのが日本人の「一般的な」考え方です。そのため、日本の市場ではジェネリック製品の普及率が比較的低いのです。

 日本には、新興企業に思い切って投資する投資家の数は、他国と比べて少ない。

 技術を基盤としたバイオベンチャーに関して言えば、科学分野の経歴を持った人が金融業界にはほとんどいない。

 日本では、高校生の段階で職業的方向性を決定する理系(科学、工学、技術等)と文系(社会科学、経済、法学等)に分かれます。しかし、ベンチャー資本家には、文系と理系、両方の経歴が必要なのです。

 日本のバイオベンチャーの質が悪いのは、資本家が科学的な見地から良い企業と悪い企業を見分けることができないからです。

  • 誰もがベンチャーを起業し、ベンチャーで働くことは大きな冒険であると考えており、有能な人で自ら進んでそのような危ない橋を渡ろうという人はあまりいないというのが現状です。

 日本の銀行や投資会社がリスクを避ける理由の一つとして挙げられるのは、日本ではキャピタルゲインに対する税金が高いということが挙げられます。「高リスク高リターン」な投資は敬遠されます。

 投資家のほとんどは、小企業が「画期的な薬品」を開発する可能性は皆無に近いと考えています。

 日本の製薬会社で、初期段階のプロジェクトをバイオテクノロジー企業やベンチャー資本に譲渡しようと考えている企業はほとんどありません。また、この国には、財務やその他の必要な知識と共に、医薬品の経験を持っているベンチャー資本家で、しかも国際的な基準で競っていける人もほとんどいないのです。

 日本のベンチャー資本企業にとって、資金調達は至難の業です。なぜなら日本の銀行は、ベンチャー資本企業への投資を敬遠しているからです。

これらのコメントは、日本人はリスクを嫌う人たちであること、また多くの場合失敗への「恐れ」がその原因であることを裏づけています。

「恐れ」を克服する為の第一段階は、その「恐れ」が何であるのかを正確に認識することです。具体的に「恐れ」の内容を書き出してみましょう。その「恐れ」が引き起こす最悪の事態とは何でしょうか?

「恐れ」について分析することで、それを克服する為に必要な対策が見えてきます。その「恐れ」は本当に妥当なものでしょうか?噂や半端な真実に基づいていませんか? この分析をすることで、実は「恐れ」の原点が誤ったものだということに気がつくでしょう。 しかし、もしそれに気づかず、そのままにしておいたら、その根拠の無い「恐れ」はどんどん大きくなり、やがて現実化し、果ては身がすくむような恐怖となってあなたに襲い掛かってくることでしょう。

「恐れ」を克服するための第二段階は、その「恐れ」がこれまでの人生にどのような影響を及ぼしてきたかということを考えることです。それはプラスの形で、またはマイナスの形でどのように意思決定に影響してきたでしょうか?

最終的には、人生を見つめ直し、自分自身に問いかける必要があるのです。「この恐れを克服することによって手にする報酬はいったいいくらだろうか?人生はどのように変わってくるのだろう。 私にとってどんなメリットがあるだろうか?もしこの恐れがなかったならば、もっと違った人達と付き合っているのだろうか?もしこの恐れが存在していなかったならば、何が起こるだろう?もしこの恐れを抱いていなかったとしたら、どんな素晴らしい成果を上げることができるだろう?」

最後に、勇気を持って自分の能力を信じ、行動を起こしましょう。自分自身を信じ、あえて夢を持ちましょう。

シェークスピアは説いています。「何事も良くも悪くないのだ。ただ考えがそのようにするのだ。」… Read More

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賢い給与交渉の仕方

優れた営業マンと呼ばれる人達には、全員に共通した交渉の原則があります。彼らは、決して初めての交渉の場で金額の話を持ち出したりはしません。なぜなら商品を購入するのは感情的な決断だからです。私たちは、できる限り戦略的に決定の便益分析をしますが、結局のところ、このプロセスを左右するのは感情なのです。

これまでの私の経験から申し上げますと、採用プロセスの早い段階で給与のことを持ち出すのは決して得策とはいえません。なぜなら、会社は、まずあなたのスキルや能力を正当に評価し、その価値を見出した上で、初めてあなたの報酬をまかなえるかどうか検討することができるからです。会社があなたに「惚れ込んで」から、あなたは初めて最良の報酬に向けて交渉することができるのです。ですから給与の交渉は、プロセスの最後に持っていくべきでしょう。

欧州のあるトップ企業が、マーケティングディレクターを探しており、私たちにリクルーティングの手助けを求めた段階では既に数ヶ月が経過していました。私たちは、日本のCNSマーケティング候補者の中で最有力人物を紹介しましたが、実は実際の交渉前に、クライアントから「このディレクタークラスには年俸2千万円までしか払えない」と告げられていました。

紹介した候補者は、この企業をとても気に入り、また新製品の企画立案や数多くの大ヒット商品の発売を統括するという仕事内容がとても気に入ったようでした。彼の最大の関心事は仕事内容であり、給与ではなかったのです。彼はまず職位に照準を定め、又クライントも何度か面接を重ねるうちに、彼の職位に対する情熱を十分に感じ取ることができたのです。 彼の意気込みは、売上を伸ばす手助けとなる、想像力に富んだマーケティングのアイデアに裏付けされていました。クライアントは、正に彼こそが自分達の求める人物だと実感しましたし、この候補者は、会社と自分との間に強い関係を築き上げ、他のマーケティングマネジャーやディレクターにも強烈な印象を与えることに成功したのです。 分かりやすく言うと、彼らはこの候補者に「惚れ込んだ」わけです。

彼が人事部と面接する時点では、マーケティング部は「この人物を採用しなければならない」状態になっていました。この会社では、マーケティング部が売上や利益を生み出していたので、決定を下したのがマーケティング部であったことは候補者には分かっていました。しかし、実際に契約を成立させるのは、人事の責務です。さて、ここで始めて給与についての交渉が始まりました。この候補者は、提示された金額の20%増を望んでいましたが、この段階では既に候補者とマーケティング部の両方が、彼の取り組みが会社にもたらすのであろう価値について、十分に理解している状態にありました。つまり、誰もが彼がマーケティング部に加わることで、明らかに彼の増加する給与コストより多くの効果を期待できると確信していたわけです。

それ以外に注目すべき点は、人事部とこの候補者が、結論に向けて創造的であり、また前向きであったということです。この候補者は、毎月の手取りの給与額だけに捕らわれることなく、全体の報酬に照準を合わせていました。この柔軟性により、会社側が、入社時のボーナスを盛り込んだり、住宅手当や給与を多少増額したりといった工夫をして、合計で報酬額の20%アップを実現したのです。

要約すると、給与交渉に関して4つの留意点を挙げることができます。

1.   物事には順序がある。まずは職位に、そしてその後に給与に照準を合わせる。

2.   自分が希望する報酬以上に自分は成果を上げることができるのだということを会社に示し、理解させる。

3.   情熱や能力をもって会社にアプローチをかける。会社に自分を「惚れ込ませる」

4.   積極的、また創造的に交渉に臨む。報酬を「毎月の給与」に限定しない。… Read More

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自分の未来は自分次第

変化、合併、買収、リストラが続くこの時代の中で、シェークスピアが「ジュリアス・シーザー」の中に記した一節を思い出さずにはいれません。

「人生には潮の満ち引きのように浮き沈みがある。 潮が満ちる時には富に導かれ、潮の引く時には人生の航海の全てが浅瀬に乗り上げみじめに終わる。」人はたいてい、個人的な危機状況に陥らないと、叡智が生まれ育たないものです。職を失った万有製薬とファイザーの元社員には、これがいくらかの慰めになるかもしれません。どちらの会社も、解雇は単にグローバル市場の影響を受けたものだと言いますし、またどちらも問題の一端を担っていました。医薬品の臨床開発の取りやめ、特許の有効期限切れ、そしてこの大手製薬会社のどちらもが訴訟問題に直面していました。では、これによって個人個人はどのような影響を受けたのでしょうか?この状況下でリストラにあった中間管理職や取締役の中で、いったい何人の人がこれを「転職の絶好のチャンス」だと受け止めることができたでしょう?

各々のキャリアに関しては、私の考えはいつも同じです。自分のキャリアは、上司が決めるのではなく、「自分で決めるもの」なのです。各自の運命をコントロールするのは、その人自身です。自分をひとつのビジネスとして捉えることで、自分の人生を意識的にコントロールするようになります。心理学者は、自信とは、各自が自分の人生をコントロールする度合に直接比例すると認めています。前向きな思考を持ち、積極的に時間を費やして能力の向上を図ったり、大学院に通ったりすることが、自分自身を最も優位な立場におく一番簡単な方法でしょう。

何よりも、柔軟性を持ち、変化に適応することに前向きでなければいけません。自分のキャリアを正しい方向に向けておくために、私たちができる4つの簡単なポイントがあります。

1. 5年後に、自分がどうなっていたいかという明確なビジョンを持ち、その目標と目標達成予定日を毎日書き留める。

2. 自分自身を「能力と時間を提供するビジネス」として捉える。

3. 講座などを受講して、常に向上を図る。

4. 柔軟性を心がけ、計画を実行する。

多くの人が変化を恐れていますが、ひとつだけ確かに言えることがあります。それは12ヵ月後には、あなたの会社は必ず変化しているということです。製品は入れ替わり、同僚やチャンスも同じように変わってゆきます。毎日の生活の中では、人生には何の変化もないように思われます。しかし、12ヶ月間の時間を戻して考えてみるだけで、世の中が常に変化していることに気が付くでしょう。12ヶ月前、インターネット界の寵児であったライブドアの堀江貴文氏が逮捕されるとは、誰が予想できたでしょう?

既に多くの人によって、目標設定とその重要性があらゆる試みで説かれてきました。しかし、実際に紙とペンを用意し、自分の人生で本当に求めているものは何かを書き出したことがある人は何人いるでしょう?セールストレーニングの第一人者ブライアン・トレーシーは、その著書『ゴール』の中で、自分の人生において、いったい何が欲しいのか、そしてそれをいつまでに実現させるのかを見極め、その目標を毎日達成期限付きで書き出すことを奨めています。もしあなたが将来に不安を抱いているのなら、正に今こそ自分の人生の主導権を握り、目標を立てるチャンスです。

人生には、目前の危機を避けて通れない時もあります。しかし、それがより明るく、より良い未来に進むきっかけになるかもしれないのです。

シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」に登場するもうひとつの有名な一節もまた真実を語っています。「人間は、時として運命の支配者となることがある。ブルータスよ、失敗は運命のせいではなく、我々自身の責任なのだ。」… Read More

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賢い質問が答えです

赤坂ホテルのロビーで一緒に待っていた時のことです。40代後半の候補者の額を汗のしずくが一滴伝って落ちた時、彼は恥ずかしそうに自分が怖気づいていることを認めました。彼は25年以上同じ会社に勤務し、常にデスクの向こう側で質問をする側にいました。彼は、今全く逆転した立場にいるのです。そんな様子を見て、私は、「本当にこの人が一週間前に私のオフィスで会った自信に満ちたディレクターその人なのだろうか?奥深さと知識、魅力と素晴らしい質問で私を感心させたその人物なのだろうか?」と驚きました。彼によれば、毎年一度、業績が査定され、評価を受けていたものの、自分の経験や知識、また成果について実際に説明するような機会は一度もなく、おそらく今回が自分にとって初めての経験になるだろうということでした。

いざ面接となると、その人の肩書きや職位はあまり役に立ちません。誰しも自分の経歴にスポットライトを当てられれば、興奮や恐怖感、あるいは神経質な期待に悩まされるものです。しかし、面接スキルは、他の場合と同様、練習によって改善することができます。確かに新卒者や職を転々と替える人でもない限り、練習する機会などないものです。しかし、面接で必ず聴かれる質問がどんなものであるかを知り、心の準備をしておけば、良い印象を与えることは可能です。

自分が面接官なのだと想像してみることは、とても効果的な練習方法です。あなたならどんな質問をしますか?どんな特性を候補者に求めるでしょうか?服装や時間に正確であることは、重要な判断基準になりますか?どの企業も、以下のような基本的なことをいくつか知りたいのです。

1.  過去5年間に、あなたが現在の職位で達成したことは何ですか?

2.  なぜあなたは、その企業に興味があるのですか?

3.  現在の会社でのあなたの役割については、否定的な態度をとらず、明確で熱心に説明をしましょう。

面接の状況において情報は力であり、面接の準備をする上で企業のウェブサイトは主要な情報源となります。企業の歴史や目標、従業員について知っておきましょう。企業の方向性についての記述に使われている用語をメモしておきましょう。通常、話題の用語や言い回しは、ウェブサイトに掲載される前に、慎重に練り上げられ、トップレベルの承認を得ているものです。それは書き留めておくべきであり、面接でうまく利用することもできます。企業の最新のプレスリリースには、最新の情報が盛り込まれていますし、Googleニュースもまた格好の情報源です。業界全体からみた企業について意見を述べるとより効果的でしょう。

会社についてできる限りの情報を入手しておけば、興味深い、または鋭い質問をすることができます。口先だけでお世辞を言っているのではないと分かってもらえるはずです。あなたが正真正銘、偽りのない人物であることが伝わり、その結果、強烈な第一印象を与えることでしょう。いいですか?第一印象を与える機会はたった一度しかないのですよ。

事前に質問の答えを用意することも役に立つ方法です。答えを全て書き出すのを好む人もいれば、望ましい回答を心の中で予行練習する人もいます。友人に面接官の役割をしてもらうのもよいでしょう。自分の頭の中だけでなく、はっきりと口に出して答えを他人に伝えることで、自分の回答が実際にどのように聞こえるのかを知ることができます。このような練習で、より独創的な答えを引き出すようにし、面接を終えた直後に「あぁ・・・ああ言えば良かった・・・。」などと後悔することがないようにしましょう。

もし面接官が欧米人であるなら、彼らの多くは、相手の知性や興味を「己に問いかけられる質問から判断する」ということを覚えておいてください。マイケル・ブルックス著『Instant Rapport』によれば、調和を築く黄金律は「人は自分に似た人間を好む」ということです。 効果的な質問を準備し、候補の企業に精通することで、自分が彼らと同じ種類の人間であり「彼らの一員」になれるのだということを示しましょう。

面接時の留意点

1.   第一印象はとても大切です。最高の自分を演出しましょう。

2.   自分の業績や、数量化できる成果をリストアップして、精神的に落着いていられるようにしましょう。

3.   現在の会社や職位に関して自分の熱意を示しましょう。

4.   新しい会社の調査をしましょう。

5.   候補の会社の最新ニュースを基に、質問を準備しておきましょう。

6.   自分は「彼らの一員」になれるのだということを示しましょう。… Read More

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あなたにつける値段

あなたの給与は、競合他社の同じようなポジションの人と同レベルでしょうか?

優れたリクルートエージェントは、この重要な質問の答えを知っています。なぜならば、何人もの同じような職務の候補者に会い、業界の内情に精通しているからです。あなたは、このようなコンサルタントと会うことで、転職のチャンスを手にすることもできます。入手した情報を基に、行動を起こすかどうかは、あなた次第なのです。

リクルーターと会うのは、ウインドーショッピングをするようなものです。商品を見比べているからといって、必ずしもそれを買うというわけではありませんから。いずれにせよ、「情報は力なり」なのです。

製薬業界における労働市場が、これまでになく流動的になっていることをご存知でしたか?合併や買収が増えたことで、自ら進んで、または周りの情勢によって止むを得ずして、新しいチャンスを受け入れようという優秀な人材が増えているのです。

多くの外資系企業は、最強の供給ルートを持っており、もっとやりがいのある仕事があるのもごく当たり前のことといえるでしょう。ここ数年、日本のベンチャー資本企業の増加も見受けられます。これらの新興企業の中には、伝統的な外資系製薬会社に比べ、より国際的で多様なものもあります。私が驚かされるのは、どこの国に本社があるのかが非常に重要であると誤解している候補者が少なくないことです。また、海外から参入する企業が、新しい土地でも母国の企業と全く同じように事業活動を展開するのだと思い込んでいる人もいます。これは大きな思い違いです。全ての企業がこれに当てはまるわけではありません。例えば、日本に30年以上もの実績を持つ米国企業は、米国の新興企業よりも同業の大手日本企業との間に多くの共通点があることも十分にあり得ます。

このような情報こそが力なのだと私は言いたいのです。なぜなら、それはキャリアの方向をしっかりと定めるのに役に立つからです。どうして多くの人は、自分の一生のキャリアよりも次の夏休みの計画により多くの時間を費やしているのか私には理解できません。多くの人が、目の前にある仕事をこなすのに手一杯で「一体自分は何をしているのだろう?このままでいいのだろうか?」 と立ち止まって考えることをしないのです。

前回の記事で、目標を設定することと自身のキャリアに対する明確なビジョンを持つことの重要性を伝えました。今度は、あなたの業界に精通したリクルーターと会い、いくつかの重要な情報を入手してみましょう。日常の仕事を一休みして、自分がこれまでに達成した事、現在何をしているのか、そして5年後の自分はどうなっているのかを検証してみましょう。もし、あなたが目標を達成したいのであれば、それを確実に達成するためのプランを立案し、一歩一歩進む必要があります。

1.  対象となるポジションと企業について調べる。

2.  企業文化について調べる。

3.  自分の給与を競合他社のレベルと比べてみる。

4.  どんなことでも知っている方が良いに決まっています。情報は力なりです。… Read More

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なぜ人選を誤ってしまったのか

「我が社の新しい採用はもっとうまくいくはずだったのに」と幹部が不満をもらしているのをよく耳にします。

「何て言ってもこの経歴ですよ。この大学を卒業し、博士号も持っている上に10年の実務経験があるのです。にもかかわらず仕事の成果は今ひとつ・・・。いったいどこで人選を誤ってしまったのでしょう?」

職務経歴書はどれも同じように書いてあるため、必要な資格と経験が採用決定の目安となってしまいがちです。しかし、この典型的な必要条件は、採用後の実績を必ずしも裏付けるものではないのです。間違った人選を頻繁に繰り返してしまう原因は、採用後6~12ヶ月以内に候補者が何を達成しなければならないのかということを、ほとんど考慮していないからです。面接時に必ず抑えておかなければならない簡単な質問のいくつかを、単に質問していないからなのです。

この候補者は、12ヶ月間の具体的目標を達成できるだろうか? この候補者は、過去に同じような目標を達成した実例を示せるのだろうか? 将来を見通すことが、優れた人材を採用する上で重要です。

スティーヴン・コヴィーはマネジメント本の古典『7つの習慣成功には原則があった!

』の中で、「仕事を始める前には、まずその終わりから考えるべきである」と説いています。

では選り抜きの社員を探し出すためには、どうすればいいのでしょうか? 確かに必要条件のリスト――MBA、博士号、マーケティングもしくはプロジェクト管理での経験10年――をもとに人材紹介業者に問い合わせをすれば、それに当てはまる人材を発掘してきてくれるはずです。

しかし実はそこからが問題なのです。この必要最低限の資格にこだわるあまり、幹部社員の中には「性格や相性」ばかりを重視してしまう人がいるからです。例えば、彼らは面接時に候補者の英語能力に大変な重点を置きます、でもそれは、候補者の表面的なところに着目しているに過ぎないのです。

ルー・アドラーは、著書『Hire with your Head』で、「12ヶ月先送り」の考え方を推奨しています。

新しく採用した社員があなたの会社で1年間働いたところを想像してみましょう。

彼らは何を達成しましたか? 彼らの成果は何でしょうか? 売上を伸ばしたでしょうか? コストを削減したでしょうか? 開発にかける時間を短縮できたでしょうか?

このように達成可能で、測定可能、数量化でき、また時間的制約のある目標を推定してみることで、特定の仕事にふさわしい候補者をふるいにかけ、選び出すことができるのです。

今後選り抜きの社員を採用しようという時には、その社員が採用後12ヶ月間に評価される基準を選考基準として、選考を行ってみてください。

なぜなら評価対象を明確にすることによって、より客観的に候補者のふるい分けができるからです。

そうすれば、面接官は候補者が会社に合うかどうかということばかりに気を取られずに、その人物が必要とされている任務を本当に遂行することができるのかどうかということに重点を置くことができるようになります。… Read More

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業界がマーケティング専門家を必要としている理由

製薬業界において、外資系企業優勢な状況が続くにつれ、国際的感覚を身につけた日本人マーケティング専門家の人気が高まっています。5年から10年の職務経験があり、重要なオピニオンリーダーとの交流が深く、新製品立ち上げ経験や特定の治療領域に専門知識を持つ人はとても人気が高いのです。

私は、製薬業界のエグゼクティブサーチ・コンサルタントとして、この10年間における日本企業と外資系企業の劇的なバランスの変化を目の当たりにしてきました。強力な販売サポートと戦略提携を必要とする“大型ヒット商品”を外資系企業がつぎつぎと発売するにつれ、マーケティング人材の需要も増えました。一般的に日本では、「多くの外資系企業には、最強の流通ルートがあるものの、必ずしも最良の人材がいない」といわれています。その一方で、日本企業が合併や買収を余儀なくされているという現実があり、これが日本の専門家たちの心理的なパラダイムシフトを引き起こす原因となっています。

終身雇用制度の下、かつては忠誠を尽くしていた日本企業の従業員も、今では競合企業への転職を選択肢として考えるようになりつつあります。ある専門家の場合には、祖父、父が勤め上げた会社に三代目として就職したにもかかわらず転職を決意しました。

また、人員整理にあった社員が退職金一式を受け取ると同時に、業界トップの外資系企業に転職したという例もあります。しかもこの転職で昇進と昇給も手に入れたということです。人材市場において、優れた人材を探しているのは製薬会社だけではありません。コンサルティング会社もまた、幹部ポジションへの優れた人材を探しています。その理由は、日本企業が懸命に競争する中で、既存品の収益を最大化し、新製品発売に向けた戦略的なマーケティング計画を立案するようにコンサルティング会社に期待しているからなのです。マーケティングの人材を必要としているのは、大手製薬会社とコンサルティング会社だけではありません。小規模の製薬会社やバイオ医薬品会社、医療機器会社もまた、自社のこれまでの販売とマーケティング計画を取り戻そうと躍起になっています。 更に、外資系の日本支社も日本市場に向けたグローバル戦略を実行するよう本社からプレッシャーをかけられており、バイリンガルの日本人マーケティング専門家の需要はこのまま増大してゆくでしょう。… Read More

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前向き思考な人の強み

日本では、幹部ポジションの求人をメディアで目にすることはほとんどありません。日本はユニークな市場です。多くの企業は、日本が世界で2番目に大きな市場であるという理由で日本に進出してきます。しかし、企業や産業が米国と欧州全土に広がっている米国の市場と異なり、日本では、全産業の主要な企業全てが東京というひとつの都市に集まっています。しかもその狭い東京の中で、各企業が、素晴らしい経歴を持ってはいるものの、転職に伴うリスクを極端に嫌う、バイリンガルの日本人という、探し出すのが非常に困難な候補者を獲得するために、日々しのぎを削っているのです。つまり、日本での人材獲得競争は熾烈を極めるものなのです。そしてこれが日本の人材市場のユニークな特徴であり、そのためネットワーク作りがなおさら重要なものとなってきます。キャリアアップを目指している製薬会社の幹部は、鋭い目と耳を持ち、常にチャンスを探して市場の動きを捕らえていなければなりません。

通常、会社が新しくマネジャーもしくはディレクターを採用する際には、まず社内の人材から検討を始めます。適当な候補者がいない場合にのみ、外部のネットワークを利用するのですが、多くの場合この2つの方法には限界があります。3番目に、斡旋会社にそのネットワーク内から、もしくは市場から積極的にリクルートして候補者を紹介するよう依頼します。

候補者の多くは、自分が勤務する会社について、あるいは業界の重要なオピニオンリーダーに関して素晴らしい知識を持っています。しかし、いったん身近な勢力範囲の一歩外に出るとコンタクトは激減してしまいます。

一見、なんの実りもなさそうな会合から、すばらしい出世のチャンスが生まれることが多々あります。ある候補者は、そのクライアントと会う事を渋っていたのですが、結局会う決心をしました。人柄や目標という点で求めていたものが一致し、候補者とクライアントはお互いにピンと来たのです。彼がこの会社に勤めて既に3年が経ち、しかも最近ディレクターに昇進したそうです。

心はパラシュートのようなものです。それは、開いている時にだけ働きます。ですから心を開き、チャンスをつかみましょう。偏見を持たず、積極的にしかも率直に話すビジネスマン2人の会合は、驚くほどの成果をもたらします。

最大のチャンスの多くは、非公式の会合の場から生まれます。候補者がクライントと出会い、次から次に話しが進んで、最後にはその候補者が持つ特定のスキルに合わせてポジションが作られていた、というような例が多々あります。候補者とクライントは、実際に会うまでは相手が何を提供してくれるのかということを具体的に理解することなどできないものなのです。

人材市場は直線ではありません。またはっきりと白黒区別がつくものでもありません。ビジネスは、新市場、製品、需要、そして市場にこれまでには存在していなかった新たな事業を生み出す創造的な力です。そして、この成長や変化の全てを動かしているのは「人」なのです。

仕事仲間は、私たちの仕事上の最も重要な側面のひとつです。強力な製品の流通ルートがある成長企業の一員となることはもちろん大切な要因です。しかし、これらの商品が照準を合わせているのは「人」です。日々出会い、共に働く人々が、私たちに多くのインスピレーションや喜びを与えてくれます。候補者と会社での試練について話す時、決まって誰もが口にするのは彼らの同僚や先輩のことです。なぜなら、その試練を克服するために、彼らは同僚、マネジャー、ディレクターたちと何かを共有したからです。これらの人が、候補者たちを元気づけ、また彼らのキャリアに影響を及ぼしたといえましょう。

人に出会い、アイデアを理解することによってのみ、私たちの5年後のキャリア上の成長が実現します。自分自身の人生を振り返ってみた時、いつでも重要な転換点は私たちが出会った人々によってもたらされて来たのだということに気づくでしょう。… Read More

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