賢い質問が答えです

赤坂ホテルのロビーで一緒に待っていた時のことです。40代後半の候補者の額を汗のしずくが一滴伝って落ちた時、彼は恥ずかしそうに自分が怖気づいていることを認めました。彼は25年以上同じ会社に勤務し、常にデスクの向こう側で質問をする側にいました。彼は、今全く逆転した立場にいるのです。そんな様子を見て、私は、「本当にこの人が一週間前に私のオフィスで会った自信に満ちたディレクターその人なのだろうか?奥深さと知識、魅力と素晴らしい質問で私を感心させたその人物なのだろうか?」と驚きました。彼によれば、毎年一度、業績が査定され、評価を受けていたものの、自分の経験や知識、また成果について実際に説明するような機会は一度もなく、おそらく今回が自分にとって初めての経験になるだろうということでした。

いざ面接となると、その人の肩書きや職位はあまり役に立ちません。誰しも自分の経歴にスポットライトを当てられれば、興奮や恐怖感、あるいは神経質な期待に悩まされるものです。しかし、面接スキルは、他の場合と同様、練習によって改善することができます。確かに新卒者や職を転々と替える人でもない限り、練習する機会などないものです。しかし、面接で必ず聴かれる質問がどんなものであるかを知り、心の準備をしておけば、良い印象を与えることは可能です。

自分が面接官なのだと想像してみることは、とても効果的な練習方法です。あなたならどんな質問をしますか?どんな特性を候補者に求めるでしょうか?服装や時間に正確であることは、重要な判断基準になりますか?どの企業も、以下のような基本的なことをいくつか知りたいのです。

1.  過去5年間に、あなたが現在の職位で達成したことは何ですか?

2.  なぜあなたは、その企業に興味があるのですか?

3.  現在の会社でのあなたの役割については、否定的な態度をとらず、明確で熱心に説明をしましょう。

面接の状況において情報は力であり、面接の準備をする上で企業のウェブサイトは主要な情報源となります。企業の歴史や目標、従業員について知っておきましょう。企業の方向性についての記述に使われている用語をメモしておきましょう。通常、話題の用語や言い回しは、ウェブサイトに掲載される前に、慎重に練り上げられ、トップレベルの承認を得ているものです。それは書き留めておくべきであり、面接でうまく利用することもできます。企業の最新のプレスリリースには、最新の情報が盛り込まれていますし、Googleニュースもまた格好の情報源です。業界全体からみた企業について意見を述べるとより効果的でしょう。

会社についてできる限りの情報を入手しておけば、興味深い、または鋭い質問をすることができます。口先だけでお世辞を言っているのではないと分かってもらえるはずです。あなたが正真正銘、偽りのない人物であることが伝わり、その結果、強烈な第一印象を与えることでしょう。いいですか?第一印象を与える機会はたった一度しかないのですよ。

事前に質問の答えを用意することも役に立つ方法です。答えを全て書き出すのを好む人もいれば、望ましい回答を心の中で予行練習する人もいます。友人に面接官の役割をしてもらうのもよいでしょう。自分の頭の中だけでなく、はっきりと口に出して答えを他人に伝えることで、自分の回答が実際にどのように聞こえるのかを知ることができます。このような練習で、より独創的な答えを引き出すようにし、面接を終えた直後に「あぁ・・・ああ言えば良かった・・・。」などと後悔することがないようにしましょう。

もし面接官が欧米人であるなら、彼らの多くは、相手の知性や興味を「己に問いかけられる質問から判断する」ということを覚えておいてください。マイケル・ブルックス著『Instant Rapport』によれば、調和を築く黄金律は「人は自分に似た人間を好む」ということです。 効果的な質問を準備し、候補の企業に精通することで、自分が彼らと同じ種類の人間であり「彼らの一員」になれるのだということを示しましょう。

面接時の留意点

1.   第一印象はとても大切です。最高の自分を演出しましょう。

2.   自分の業績や、数量化できる成果をリストアップして、精神的に落着いていられるようにしましょう。

3.   現在の会社や職位に関して自分の熱意を示しましょう。

4.   新しい会社の調査をしましょう。

5.   候補の会社の最新ニュースを基に、質問を準備しておきましょう。

6.   自分は「彼らの一員」になれるのだということを示しましょう。

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